淫夢のない世界
3…2…1………
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この日、悲劇は訪れた。
日に日に積もる野獣先輩の怨念が募り、ホモガキ達はある禁断の能力を手に入れてしまった。
人差し指を出した時、自動的に核ミサイルが指から発射されるのだ。
何も知らずに野獣邸に人差し指を向けたホモガキ達は、野獣邸に激突し爆発した核ミサイルによって消し飛んでしまった。
この核ミサイルにより東京はほぼ壊滅。
この事件から日本では淫夢を禁止する声が高まり、事件から半年後の2035年2月19日、淫夢禁止法が制定され、ニコニコ動画やYouTubeの淫夢に関連する動画は全て削除、全国のインマーは終身刑となり、淫夢推進法が制定され日本国の一大産業となっていたインム・ブンカは幕を閉じた。
________かのように思われた。
淫夢の輝かしい記憶と、淫夢がもたらした笑顔を後世に伝え、受け継いでもらうために、ある人物が立ち上がった。
そう、淫夢教の偉大なる教祖にして寛大なる我らが同士、バラモンである。
バラモンは人差し指から核ミサイルを発射する能力を利用し、瞬く間に全世界を制圧。
淫夢禁止法制定後インム・ブンカの中心地となっていた中国を拠点に、バラモンは世界を淫夢によって支配する。
世界の皇帝のなったバラモンは、野獣の日の野獣邸参拝の義務化、あらゆる言語を淫夢語録に統一など、全てを淫夢に捧げた政治を行なった。
しかし、この淫夢による支配も長くは続かなかったのである。
ある日、ネット上にて現在の淫夢に怒りを抑えきれなくなった野獣先輩がついにネット上にてお気持ち表明。
野獣先輩の正体が判明し、現在の淫夢の主戦力となっていた野獣先輩の価値は、一瞬にして消えてしまった。
野獣先輩という大切な仲間を失い、面白味の殆どが消えてしまった淫夢。
そんな淫夢などに人民が賛同する筈も無く、ついに革命戦争が起きる。
バラモンの人差し指の核ミサイルと、全人類の核兵器による戦争が行われた。
1人vs80億人による壮絶な戦争は相打ちに終わった。
この戦いの代償は大きく、世界人口は僅か100人程度まで減少し、世界中の文明は完全に崩壊した。
この生き残った100人の人間により、人類と文明の再構築が始められてから10万年。
人類史はループを一周し、現代まで戻ってきた。
前ループとこの世界は全く同じである。
淫夢が、存在しないことを除いて。
この淫夢の無い世界では、こよはファッションモデル、タートノレはイラストレーターとして、前ループでは入り口に進入することさえ許されなかった道を歩んでいた。
しかし、そんな中淫夢の記憶を受け継ぐ者もいたようだ。
野獣先輩こと田所浩二様を信仰せよと言うが、人類の記憶から淫夢が消え、野獣先輩の怨念も消滅し能力を使えなくなった彼に、一体何ができることやら…。